2012年10月18日木曜日

フェルメール(油絵科-1)

昨今のフェルメール人気は物凄い。
先ごろマウリッツハイス美術館展の人出には驚いた。
ごく一般の老若男女が美術館の外まで長蛇の列。
みんなの目標は青いターバンの美少女ただ一点。

暗い会場のスポットライトに浮かび上がった「真珠の首飾りの少女」。
ラピスラズリで描かれたターバンの美しさ。
真珠の首飾りのリアリティは流石だが、何と言っても少女の表情が一番印象的である。
こちらを見つめる大きな瞳、かすかに空いた口元。
眉毛のない顔も神秘的だ。

昨今、100200号の大きな作品を見慣れているものにとって、
小さな絵の大きな存在感がとても新鮮だった。
残っている絵が非常に少なく、ほとんどが小品だ。
宝石のように美しい色彩。なぞの多い生涯等、ロマン満ちていることが一層人気を駆りたてているのだろう。






















以前は、通の人たちのとっておきの画家だった。
これほどまでに知られていなかったのに・・・。
密やかに楽しんでいたものが公になってしまったようで残念な気もする。

油絵科主任 山本耕造 http://www.ochabi.ac.jp/gakuin/view/F00002/