2012年10月14日日曜日

工芸って知ってる?(工芸-1)

貴方は工芸という言葉は聞いたことありますか?
そして、聞いたことある方は工芸と聞いてどのようなイメージをお持ちですか?
伝統的な・・とか、何か古めかしい・・とか、手作りの食器とか・・
いろいろなイメージがあるかもしれません。

そのどれもが工芸の一断面かも知れませんが、
実はもっといろいろな内容を含んでいます。
工芸の範疇は、生活空間の中の実用工芸品に限らず、
オブジェとしての作品、高さ数メートルの大きな作品から数センチ
の小さなジュエリーまで実に幅が広いのです。

この写真の作品は、東京芸大工芸科学生の作品です。
素材は銀です。2年生のときの課題で制作しました。
初めて金属と触れて制作した彫金の銀カップです。


















工芸で扱う素材は色々あって、金属のほかに
陶芸・染織、漆、ガラス、木工など多岐にわたります。
それぞれの素材の持ち味や特徴を理解し、その素材の加工技術を習得して、
自分の手で作って初めて作品が成立します。
その素材を使いこなし、その素材との対話を通して、工芸の作り手として成立するのです。

出来あがった作品を前にすると、完成した達成感は何よりにもかえられません。

貴方の工芸のイメージをもっと広げて工芸の可能性を理解していただければ幸いと思います。

受験部総合主任・工芸科主任 藤田政利 http://www.ochabi.ac.jp/gakuin/view/G00002/